人間が犬をペットとするようになったのは、紀元前の新石器時代から。
長い年月の間、狩りの同伴や番犬といった存在から愛玩動物へと、その存在は身近でもありました。
今では、ブームもあり 様々な動物をペットとして迎え、『大切な家族の一員』として日々を共に過ごしている方がほとんどでしょう。
動物病院はもちろんのこと、同伴で行くことができるカフェやホテルも多く見かけますね。
ペットを取り巻く環境は、とても便利になっています。
そんな中、『ペットのための神社』があることを知りました。
少し前までは、元々 お稲荷様を祀ることから ペットは立ち入り禁止…の神社がほとんどだったようですが、昨今では 同伴でのお参りや、ペットの御祈祷やご供養 絵馬やお守りのお授けをする神社も増えていると聞きます。
しかし、ペット用に特化した神社というのは珍しいのではないでしょうか?
今回は、そんなペットのための神社 『伊奴寝子社(いぬねこしゃ)』をご紹介します。
ペットに関する祈願がしたい…
自身のお参りもしながら、ペットにもお参りをさせたい…
そんな方の参考になると嬉しいです。
伊奴寝子社(いぬねこしゃ)
この石段は 座間神社本殿へと続く入口で、伊奴寝子社は、座間神社の境内奥(東側)にあり、2012年(平成24年)8月に建立された小さな神社です。
意外にまだ歴史は浅いのですね。
同伴での参拝ができ、大切なペットの幸せや健康を願うとともに、病気やけがの回復・事故防止など すべての生き物をお守りする珍しい神社です。
御祭神・御利益
祭られているのは、以下の神様。
- 保食神(うけもちのかみ)
- 愛育大神(めぐしのおおかみ)
- 犬祖大神(いぬみおやのおおかみ)
- 猫祖大神(ねこみおやのおおかみ)
御利益は、健康長寿・無病息災・傷病平癒・開運招福・邪気払いなどで、人間への御利益とほとんど変わりません。
御祈祷も受け付けていて、基本的には飼い主の趣旨に沿って手術成功や子宝恵授なども御祈祷くださるそうですが、なんと 七五三や成犬式・成猫式まで執り行うこともあるとか!
そして…
11月10日大安の晴天今日☀️
天皇即位「祝賀御列の儀」が行われた今日。
乃愛3歳の七五三の祈願を #座間神社 伊奴寝子社にて行いました⛩
素敵なお着物は作って頂きました✨
これからも健康で、長生き出来るようにお願いして来ました🙏
これからもよろしくお願いします🙇♂️#伊奴寝子社 #七五三 pic.twitter.com/PT9c5waAcI— トイプードル⭐️乃愛&愛瑠 (@prettynoa612) November 10, 2019
※祈願料は3,000円で、早めの予約が必要です。
お守りや絵馬も
座間神社のお守りやお札は、その祈願する内容によって600円から1,000円までのたくさんの種類がありますが、もちろんペット用にもお守りが4種類 と絵馬が2種類あります。
絵馬は、犬と猫の顔を模ったもの。
奉納された絵馬の表情は、祈願する飼い主がそれぞれ 自身のペットの表情に似せて描いているようで、見ていて微笑ましくなります。
最近では、御朱印のお授けもあるそうです。(¥300)
これらは、座間神社社務所にてお受けください。
座間神社・伊奴寝子社アクセス
【所在地】
神奈川県座間市座間1-3437
【電話】
046-251-0245
【開門時間】
9:00~17:00
【交通機関利用の場合】
※小田急線・相武台前駅下車
西口バスターミナルから神奈中バス『座間』で下車(徒歩2分)
※JR相模線・相武台下駅下車
徒歩5分
【車の場合】
東名横浜町田ICより約20分
東名厚木ICより約20分
東名海老名ICより約15分
いずれも、県道51号線を目指してください。
駐車場は、神社前(階段下)と神社北側に第2駐車場の2か所。
※第二駐車場は少し離れますが、こちらの方が広くて駐車しやすいです。
伊奴寝子社周辺案内
座間神社の入り口はわかるけれど、伊奴寝子社がどこだか かなりわかりにくい…といった声が多いようなので、ご案内を。
神社の裏側はキャンプ座間です。
フェンス越しに、このように敷地やグランドの様子が伺えます。
伊奴寝子社はこのフェンス前 道沿いにありますが、座間神社の境内から直接入ることはできないようなので 神社正面から裏手へ回る必要があります。
私が参拝した時には、座間神社前の駐車場に車を止めたあとで その駐車場を右手に見て先へと進み、坂を上って ぐるっと裏側へ回るように歩いてたどり着きました。
第二駐車場からも、わかりやすいのは『座間キャンプのフェンス・グランドを目指す』ということになると思います。
時間によっては、グランドから声が響いたりしていますし、芝生のある広めのスペースが広がっているので、お散歩やちょっと一休みもできます。
道を挟んでフェンスの反対側に、このような看板が見えてきます。
かつて、疫病から養蚕や畜産業の家畜を守るために建立されたというこの神社、『蚕神社』の文字も見えますね。
蚕の天敵はネズミだそうで。
そんなネズミを駆除する猫が大切にされ、いつのころからか 猫だけでなく全ての動物たちをお守りするようにもなったとか。
幟旗と絵馬が、道沿いに並んでいました。
この先に、伊奴寝子社鳥居が見えてきます。
参拝しました
さて、私もここに参拝させていただきました。
絵馬がたくさん奉納されていますね。
私自身は住居がペット禁止なので、自身のペットはいないのですが。
友人の猫が家出をしたまま帰ってこない…という状況だったために、その猫の身の安全と早い帰宅を祈願したかったのです。
ここは小さなスペースですが、もちろんペットと一緒にお参りができます。
御祈祷を申し込んだ場合も、ここの社殿前で行うそうです。
鳥居の奥、社殿手前には 左手に猫 右手に犬の石像が向かい合って鎮座しています。
狛犬と狛猫…といったところでしょうか。
この石像を掌で優しく撫でると、願いがかなえられるそうですよ。
こちらが社殿です。
榊がお供えされていました。
お賽銭を入れて静かに手を合わせたあとは、犬と猫の石像をなでなで…
家出をしている猫の写真を見せながら、改めてお祈りしてきました。
早く友人のもとへと、無事に帰ってきますように…
まとめ
犬や猫に限らず、小動物もケージなどで一緒に参拝することもできますし、同伴ではなくても飼い主さんがペットの幸せや健康を祈願して 訪れるのもご利益を頂けそうですよね。
私の友人の猫は 帰宅の報がまだ入って来ていないのですが、お参りをすることで少し心が落ち着き『きっと大丈夫!』と思えています。
また、私のように飼っているペットがいなくても 全ての動物や保護動物の幸せを願い、処分されてしまう命がなくなりますように、という祈願でもいいのではないか?と思います。
近所の方や周辺にお寄りの方、次の新年のお参りは家族全員で!という方、座間神社・伊奴寝子社へ足を運んでみてくださいね。