横浜名物数あれど、やはり代表的なのは崎陽軒の『シウマイ弁当』ですね。
今は、全国的に駅弁としての位置で知名度も高くなっています。
1908年に横浜で創業した崎陽軒で、1954年から製造販売されてるシウマイ弁当ですが、この夏59年ぶりに 1週間限定でおかずが変更されました!
何故 変更したの?
何が変更になったの?
そんなあたりと、神奈川県民以外にも 長く愛されて止まないこの『シウマイ弁当』と そのおかずについて、ちょっと深掘りしてみます。
今回変更になったおかずは
今回、おかずの変更を発表した『崎陽軒』では以下のように理由を説明しています。
原材料の安定確保に向け努力を続けてまいりましたが、新型コロナウィルス感染拡大による世界的なサプライチェーンの混乱などの影響により「シウマイ弁当」に使用している「鮪の漬け焼」の原材料である鮪の必要数量を確保することが難しく、2022年8月17日(水)から8月23日(火)までの期間、「鮭の塩焼き」へ変更いたします。なお、8月24日(水)からは「鮪の漬け焼」に戻し、通常通り販売する予定です。
崎陽軒HPより引用
1週間の期間限定で、マグロの漬け焼きから鮭の塩焼きへの変更も同時に発表しています。
↓これが、定番のおかずの『マグロの漬け焼き』。
1954年の発売当初には『ブリの照り焼き』でしたが、『マグロの漬け焼』に変更されたのは1963年ごろ。今回の変更は59年ぶりだとか。
シウマイ弁当はどこで買える?
崎陽軒は駅の構内や、最近では 幹線道路沿いにも店舗を出していて、その数は約140店舗。
1日に平均17,000食を販売し、全国の駅弁の中ではトップクラスの販売数を誇ります。
しかし、工場も店舗も首都圏に限られているために関東近郊での販売がメインであり、関西などでは物産展などでの販売でしか買えないという現状もあるようです。
製造御や時間管理の関係上、長時間の保存できないという駅弁としての特性もあるのかもしれません。
現在は、1個860円(税込)で販売しています。
2022年10月1日より、崎陽軒のお弁当などの商品が値上げになるとの発表がありました。
シウマイ弁当は、¥860→¥900。
他のお弁当も、¥20~¥40の値上げになります。
やはり、全てにおいて原材料の価格上昇が影響しているようです。
しかし、量や品数を減らして 価格を維持されるよりも、美味しさと食べたあとの満足感が変わらないならば、少し値上げをしても ファンは離れないと思います。
これがシウマイ弁当だ!
それでは、崎陽軒のシウマイ弁当についてご紹介しますね。
崎陽軒といえば『昔ながらのシウマイ』で有名ですが、シウマイ弁当以外にも中華まんや月餅、チャーハン弁当など数種のお弁当…と多くの種類の商品を製造販売しています。
しかし、そんな多彩な商品の中でも 代表的な商品でもあるのが『シウマイ弁当』です。
何故『シューマイ』ではなく『シウマイ』?
そもそも、この『シウマイ』という呼び方ですが 何故『シューマイ』ではないのか?という疑問が沸き上がりますよね。
これは。崎陽軒の初代社長が栃木県出身で 訛りが残ることから「シューマイ」と発音できずに「シーマイ」といっていたことが発端だそうです。
それを聞いた中国人が「本場の発音と似ている。」と言ったことで、本場中国の発音に近づけたことで『シウマイ』の表記になったとか。
シウマイ弁当定番のおかず
これが、現在販売中のシウマイ弁当のおかずです。
昔ながらのシウマイ5個 鮪の漬け焼
鶏の唐揚げ 玉子焼き 角切り筍の煮物
生姜 昆布 蒲鉾 あんず
※ごはんは俵型が8列並び、黒ゴマが振られカリカリの小梅が乗っています。
杏はデザートです?
前述の通りバラエティーに富んだおかずがバランスよく並びますが、この中でもちょっとした議論にもなる食材があります。
それは『アンズ』。
元々、箸休めとして添えられているそうですが このアンズが「必要」か「いらない」か、好みが分かれるようです。
この議論は過去にも TVのバラエティーでもたびたび繰り広げられ、とんねるずの石橋貴明さんや ダウンタウンの浜田雅功さんははっきりと「いらない!」と話したとか。
このアンズを『酢豚であれば パイナップルと同じ存在』と認識するとなれば、同様に好みは分かれてくるのでしょう。
ちなみに、私自身は デザートとして 最後に食べるのが好きなので、『アンズは必要派』なのですが、必要・不要の他にも「アンズをいつ食べるのか?」といったことにも議論が向いたりすることがあります。
たかがアンズ、されどアンズ。
このようなおかずにも、シウマイ弁当の奥の深さを感じさせられてしまうのは 私だけでしょうか?
これまでにもおかずの変更はあった
シウマイ弁当の主役とされている『昔ながらのシウマイ』をはじめ、魚の照焼 玉子焼きは発売当初から変わっていません。
発売当初のシウマイ弁当
シウマイ4個 エビフライ ぶりの照焼
玉子焼き 蒲鉾 福神漬け 昆布 筍煮物
※ごはんは現在と同様と俵型ですが、ごまと小梅がつかないシンプル仕様でした。
少しずつのマイナーチェンジはあったようですね。
シウマイの数は、1974年に4個から5個に増えて、同年にはエビフライがホタテフライに変わり、シイタケの煮物が加わります。
ぶりの照り焼きから今回変更となるマグロの漬け焼へは、1963年に変更されていました。
鶏の唐揚げは1992年から加わったそうですが、意外と最近だったんだな…とビックリ。
そういえば、発売当初は真っ白だった蒲鉾ですが 現在のように縁がピンクの蒲鉾になったのはいつからなのだろう?
浜っ子がシウマイ弁当を愛するわけ
横浜発祥のお弁当ということで、横濱生まれの浜っ子や県民に愛されているシウマイ弁当。
冷めても美味しい 馴染みのある味は、電車・新幹線・飛行機などでの旅のお供だけではなく、普段もふと食べたくなったから…という理由だけで 崎陽軒の店舗に向かうことが多いはず。
何が欠けても成立しない
今回、期間限定ではありますが おかずの変更が発表されたシウマイ弁当ですが おかずのバランスや量が絶妙!という声をよく聞きます。
主役のシウマイと、ごはん。
焼き物(魚)と揚げ物(唐揚げ)、そして煮物(筍)に箸休め(昆布・ショウガ・アンズ)…
子供も好きな卵焼きと蒲鉾も含めると、バランスも見た目も完璧に近いのではと、浜っ子の贔屓目もありますが そんな風に感じます。
そんなおかずは、どれが1つ欠けても成立しない!
それがシウマイ弁当!と言う持論を持つ、ファンも多いです。
関西方面では、存在は知っているけれど食べたことがない方も多いでしょうし、もちろん味の好みもあるために評価は分かれるでしょうが、物産展などで目にした時や 首都圏に旅する時には、1度食べてみていただきたいお弁当です。
うっすらと木の香りがするごはん
そして おかずだけではなく、ごはんについても語らせてください(笑)
シウマイ弁当のごはんは、少し硬めに感じられます。
というのも、弁当の容器が経木と呼ばれる素材でできていて ごはんから出る水分をうまく吸収してくれているから…という理由でもあるようです。
※経木とは、スギ・ヒノキなどの材木を紙のように薄く削ったもので 食品を包むのに使われる。
このおかげか、時間が経ち冷めても美味しいだけでなく うっすらとその香りがごはんからも感じられ、美味しく頂くことができるのです。
でも それも含めて美味しいし、思い返せば レンジでチンをして食べようと 思ったことはないなぁ…
工場見学もできます
浜っ子には馴染み深い『崎陽軒』と『シウマイ』。
新横浜から近い横浜工場では、無料での工場見学も人気です。
試食も含めて90分の見学は、子供連れにも楽しいでしょうね。
【日程】
年末年始・月末を除く火 水 金 土曜日。
【時間帯】
9:00~10:30 10:30~12:00
12:30~14:00 14:00~15:30
【問い合わせ】
045-472-5890
受付時間 9:00~12:00 13:00~17:00
※駐車場は要予約です。(3台分あり。)
工場見学の予約は専用サイトから。
鮭塩焼きに変更されたお弁当を食べてみました!
シウマイ弁当のおかずが変わるというその初日に、早速 仕事帰りに買って来ました。
が、しかし。
最初に行った店舗は、16:00過ぎの時点で なんとすでに売り切れでした…
人気の高さというか、みんな同じことを考えているんだなぁというか。
1週間限定だから、話のタネに食べておきたい…
そんな気持ちも湧いてくるんでしょうね。
仕方なく、レストラン併設の 少し大きな店舗へと移動。
そこでは、残りが3つあって ギリギリ買うことができました。
さて、おかず変更がされた限定版のシウマイ弁当。
包装紙の下に、マグロから鮭におかずが変わっている旨の記載がしてありますね。
おかずの部分はこんな感じ。
マグロがあった部分に、鮭が鎮座しています。
変更後と変更前のおかずの比較です。
多少、鮭の方が 身が大きいかな?という気もします。
鮭の塩焼きの味ですが、甘塩の程よい塩気で塩分はそれほど強くないので さっぱりとした味わいでした。
それと比較すれば、鮭はしっとりとした食感がありました。
「鮭の皮はパリパリしている方がいい。」という方もいるかもしれませんが、このあたりは個人的な好みなのでしょう。
これはこれで、美味しいですし「鮭の方が好き。」「いや、やっぱりマグロがいい。」と意見も分かれたようです。
この、鮭の塩焼きが入ったシウマイ弁当ですが 1週間限定のレア度も手伝ってか、販売期間中は何処の店舗でも 早い時間に売り切れとなったり、行列が出来たりもしたそうですよ。
また、何かの折に 復刻版的に鮭の塩焼き入りシウマイ弁当を販売しても、かなり売れるのではないでしょうか?
まとめ
期間限定とはいえ、シウマイ弁当のおかず変更が発表された時には SNSでも話題に挙げる方が多かったようで、例に漏れず 私の幼馴染たちもこの件について呟く投稿が多く見受けられました。
ところ変われば品変わる…で、土地土地の名物や名産品を売り物にしたお弁当は多く、地元民や旅行者に愛される商品も枚挙にいとまがないでしょう。
そんな中でもシウマイ弁当は、横浜名産でもあるシウマイを始め おかずの種類が多いことから、食材の供給事情により内容の変更を余儀なくされることが 他のお弁当より多いのかもしれません。
今回、1週間だけおかずが変わったシウマイ弁当。
すでに、鮭の塩焼きファンになってしまい 復刻を希望したい方、いませんか?