先日、フジテレビの番組『奇跡体験!アンビリバボー』で放映された、夢の内容が現実に起きた漫画家…という内容を視聴していました。
世の中の動きが不穏であったり、地震や災害のニュースを多く耳にするような時には、少なからずSNSなどでも予言めいたトピックを見たりもします。
私の世代では『ノストラダムスの大予言』が、かなり有名でした。
1999年の世紀末に「空から大王が降ってくる!」という文言に、恐怖を感じたものです。
今回の番組での内容は、『たつき諒』という漫画家が見た災害に関する夢が 悉く現実となっているという 予知夢のトピックであり、気になって調べてみると Mr.都市伝説といわれる関暁夫さんがその内容を紹介したこともあるそうです。
このような話題については、信じる・ファンタジーやオカルトとしてとらえる・眉唾ものだよね?など、個人的にそれぞれ 受け止め方の違いはあるかと思います。
しかしこれを『災害への備えと未来予見』と とらえるのならば、あながち『予知夢』を無視することもできないと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、たつき諒さんが見て記録していた夢はどんな夢で、それはどんな現実として起こってきたものなのか?
また、気になる夢の内容が今後 現実となって起こる可能性があるのか?
そんなあたりを調べてまとめてみました。
夢日記『夢の記録』とは
朝に目が覚めた後も、鮮烈で印象的なシーンによって記憶に残る夢を見るようになった たつき諒さん。
元々、漫画家として ネタやアイディアがひらめいた時に即座にメモをとる習慣はありましたが、31歳になったころから 気になった夢も何気なくノートに残すようになり、それもいつしか習慣になったそうです。
それをノートにまとめたのが『夢日記』。
後日 その記録のいくつかが、夢として見た内容に似た現象として現実に起こる…という事態につながっていきます。
そんな『予知夢』の記録を漫画本としてまとめ、1999年7月に発刊されたのが『私が見た未来』です。
予知夢とは
将来のことを予測するような夢。
また、夢の中での出来事が 現実におこる現象のこと。【類語】 正夢・逆夢・空夢
※コトバンク・デジタル大辞泉プラスより引用
たつき諒が見た夢
実際に、たつき諒さんが見て記憶をしていた夢には どんな内容があったのでしょうか?
謎の空洞
1980年頃に見たというこの夢は、のちに予知夢として起こったと考えられる出来事にショックを受け その時の日記を破り捨てています。
広い洞窟のような場所に 見知らぬ人と一緒にいたそうなのですが、その人が何かを言いたそうにしていた…という夢。
その夢から2年後、横浜市にある公園に初めて訪れて散歩していたところ、夢で見た洞窟と同じと感じられる場(掩体壕)を発見し写真を撮っていました。
しかし、また半年後に その洞窟近くの雑木林での事件発生と 女性の被害者がいたことをニュースで知ります。
その洞窟に気付き写真を撮っていた時が、ちょうど事件発生のタイミングだったのでは?と思われたそうです。
有名人の訃報を予知?
1つは1992年8月31日に見た夢。
夢日記には「ダイアナ?なんだ」と書かれていました。
そして、1997年8月31日この5年後の同じ日に ダイアナ元妃が交通事故で亡くなりました。
また、かなり遡りますが 1976年11月、Queenのフレディ・マーキュリーが、流行り病で亡くなるニュースを見る夢を見ています。
この時、予知夢は誰かに話すと現実にはならないという話を思い出し、友人たちに「予知夢だったりして…」と わざと話しては盛り上がっていたそうです。
その10年後の1986年11月、Queenの映画と思しきメイキングシーンの夢の中では、フレディを除いたメンバーの銅像を見ています。
更にその5年後の 1991年11月24日、実際にフレディの訃報のニュースに触れることとなりました。
友人がふられる夢
この夢を見たあとに、恋人にふられた友人に 夢で見た男性の顔を似顔絵にして見せたところ、友人を振った男にそっくりだと驚かれています。
山形県の風景
1993年9月14日、田舎のY字路で、道端に実っているびわを食べながら家族と一緒に歩いている夢でした。
その夢からまさに1年後の1994年9月14日、山形県の親戚の法事のために 家族と向かっていた道中に ふと思い立って撮った写真の風景が夢との設定とほぼ同じだったとか。
(道端に実っていたのは、実際にはびわではなくぶどうだったそうです。)
たつき諒は予言者?
テレビのスタッフの「先生は予言者なんですか?」という問いには「全然、自分では思ってないです。そのまんまじゃないですから 実感がないんですよね。」と答えたそうです。
また、夢日記1冊に記録されているのは 8年〜12年分の夢であるため、頻繁に印象的な夢を見るわけでもなく、現実とリンクするのは 月に数回記録する夢の1割ほどで、確率的にはかなり低いのだとか。
3.11も夢で見ていた
1999年に、この体験と夢日記を漫画にして単行本『私が見た未来』として出版していますが、 この本の帯には『大災害は2011年3月』というショッキングな文言が書かれていました。
その本の執筆の締切前に、余っていた1コマをどうしようか…と考えていた時に見た夢というのが、3.11に関する夢でした。
その夢というのがまた不思議で、真っ白な背景の中に黒い文字が浮き上がるように『大災害は2011年3月』と出ていた夢。
アンビリバボーでやってる話どこかで聞いたと思ったらこの記事だ
数々の大災害や著名人の死を警告する予言漫画『私が見た未来』 https://t.co/57J2XREzlo
— 逆叉 (@sakamata_mm) April 7, 2022
このことから後に、3.11を予言した漫画家として注目を集めるようになりました。
単行本は一時は相当なプレミアがついたり、復刊の声が多くあがったようですね。
現実化しなかった夢も
たつき諒さんは『私が見た未来』の中での15の予言のうち、13の予言を的中させています。
現在までに現実になっていないものとしては『富士山大噴火(最短で2021年8月)』、『神奈川に大津波(最短で2026年6~9月)』の2つです。
予知夢として紹介された夢は5年~15年周期で実現することが多いことから、2021年の8月に富士山の噴火が起こるので?という噂も出ていました。
しかし 実際に噴火は起こっておらず、2021年発刊の『私が見た未来 完全版』では「富士山は噴火しない」と断言しています。
2002年、2005年にも富士山の夢を見ていたそうですが、どちらも噴火の兆候は見られなかったそうです。(よかった…)
2025年7月に関する夢とは
2021年に急遽発売された『私が見た未来 完全版』では、さらに追加された予知夢が改めて大きな話題となっています。
それは、2025年7月25日に起こるとされる 津波に関する夢です。
2025年7月に何が起こる?
『私が見た未来』を再版する事になり、初めての打ち合わせの日の朝方 ある夢を見たといいます。
それは、1999年の時と同じ、白い背景に文字が黒く浮かび上がる光景。
そこに映し出されていたのは『大災難は2025年7月』という文字と、映像として広がった 空の上から見た世界で 日本とフィリピンの中間あたりの海底が破裂するというイメージでした。
それにより香港や台湾、フィリピンまで大陸と地続きになるイメージもあり、この夢の内容を『私が見た未来 完全版』に書き加えています。
たつき諒さんの私が見た未来によると、2025年7月にフィリピン海
水深6000m〜10000mが持ち上がり、ハワイ諸島方面から大きな竜のような物が日本に向かって来るらしい。
ノストラダムスは外れたが、どうなんでしょう、2011年3月は当ててるようです。
本人も注意喚起してくれているので、皆様、災害準備。 pic.twitter.com/GBhqHudLfI— 明朗快活で正義漢だった私は一生を国畜にされた‼️ (@7958_4687barase) December 9, 2021
この夢を読み解くと、フィリピン沖海底で爆発が起こり、環太平洋諸国に巨大な津波が襲うという予言。
南海トラフのレベルではなく、3.11の3倍はある津波が来る…という予言です。
実際のところ、具体的にそれは『2025年7月5日 4時18分あたり』とも言われていまが、ここまでピンポイントで言われると恐ろしいですね…
2025年の予知夢は現実となっていくのか?
いちばん気になるのは、この点ですよね。
しかしこの夢については、読む人に不安を与えようとして記載をしたわけでもないそうです。
たつきさん自身 3.11の震災後に 自身の漫画が話題になっていると知り「もし震災前により多くの人の目に留まっていれば、もっと備えができていて 助かった命が多かったかもしれない」という思いが芽生えたことがあるそうです。
そして この夢にはさらに続きがあり、人類は災害に対する備えがあったため 被災後もすぐに復興に向けているというイメージ。
このような予知夢や予言といわれるものを見るたびに、無闇やたらと不安ばかりが募りがちです。
実際に大きな災害が起こらないことがベストなのですが、改めて災害への備えと意識を喚起させる著書とも言えそうです。
【追記】
学者の検証によると、2025年の津波の源となる海域は 地震の震源になるような場所ではないため、地震ではなく隕石などの可能性もあるのでは?とのこと。
2011年の夢は『大災害』で、2025年の夢は『大災難』。
このあたりも、キーとなりえるような気がするのは私だけでしょうか?
たつき諒について
たつき諒(竜樹 諒 たつき りょう)さんは、1954年に横浜で生まれた少女漫画家です。
1975年に、竜樹諒のペンネームでデビューした後は『人形物語』『宝石物語』『時の中の少女』などの作品を発表してますが、デビュー後から予知夢を見るようになり、日記に記録をし続けました。
1999年『私が見た未来』を発刊後に漫画家を引退していますが、2011年頃から『たつき諒』を名乗る偽物が登場し、その偽物が2021年に雑誌『フライデー』のインタビュー記事にまで登場したそうです。
このなりすましに対し、たつき諒さん本人が名乗り出て 急遽『私が見た未来 完全版』を編集・発刊して活動再開。
絶版となり 中古書としては10万円以上の値がついた前作に改訂を加え、予知夢の全てを解説した完全版、および災害予言・警告書として復刻させました。
まだ現実化となっていない『富士山大噴火』『神奈川に大津波』の防災に対する啓蒙のために、twittterや公式サイト『不思議探偵社』で活動しています。
たつき諒さんの手相は、サイババと同じだそうです。
インド旅行で知った、とされているようですね。
著書の表紙の絵の女性が 左の掌をこちら側に向けるようにしているのは、その手相を見せるためだとか。
その『サイババとの関連』も、本文の中に記されています。
占い師けんけんが、たつき諒をバッサリ斬る!
2022年9月21日にアップされた YouTubeチャンネル占い師けんけんTV の動画で、観相学をメインに占断をする占い師『けんけん』さんが この『私が見た未来』をバッサリと斬っていました。
けんけん氏は、人相や面相で有名人を占い 世論や世間を騒がせる事件に対する見解もシビアで、その言葉はかなり現実的な方ですよね。
けんけん氏がよく口にする「パワーストーンは、ただの石」という言葉も そのスタンスを物語っています。
そんなけんけん氏の動画内では、『私が見た未来』をTHE・不安商法と切り捨て、「オカルトすぎて爆笑」とまで語っているので、『私が見た未来』の夢日記の内容が現実になることへの不安を抱える方には、ちょっとした安らぎにもなる内容かと思います。
けんけん氏の動画のネタには 視聴者からのリクエストに応えたものも多く、この話題が動画となったということは、やはりそれだけこの本の内容についての興味を持つ人達が多いということにもなるのでしょう。
まとめ
昨今は、関東南部でも震度3以上の地震が続いていて 災害グッズの見直しや準備をしなければと思っていたところに飛び込んできたのがこの話題でした。
YouTubeやSNSでも不定期的に災害予言的な内容が投稿されているのをよく見ますが、これは半信半疑というか スルーしがちでもありました。
しかし、にわかには信じられないとはいえ 実例がここまで並んだ予知夢の数々が並ぶと、未来へ向けての備えを考えさせられたのは事実です。
もちろん、信じる・信じないは人それぞれ。
私も、何かの教訓にでもなれば…と完全版の購入しました。
前半は夢の記に関する内容、後半はミステリー仕立ての漫画となっており、読みやすい本です。